乱視

 　乱視とは

　縦線はよく見えるのに横線がぼやけて見えるといった状態が乱視。また、線が二重に見えたり、月が何個にも見えたりするのも乱視。

《乱視とは、ものを見るときに焦点が1ヶ所に集まらない状態》。網膜に焦点を結べないことで、文字やものが二重に見える、ぶれて見える、ぼけて見えるなどの症状が現れる。

　個人差はあるが、厳密にいえば、ほぼすべての人の目に乱視があると考えられている。

乱視が起こる箇所は〈角膜〉〈水晶体〉の二か所。

(見分け方)

　　　<　角膜乱視　>　角膜の変形起きる乱視

　　　<　水晶体乱視　>　水晶体の変形で起きる乱視

症状としては　〈正乱視〉と〈不正乱視〉の二種類がある。

　　　　<　正乱視　>

　角膜や水晶体がきれいな球面であれば、目の奥の1点で焦点が合う。角膜や水晶体が、ラグビーボールのような楕円面の場合、カーブが緩い方向とカーブがきつい方向ができてしまい、1点ではなく縦長だったり横長の像ができる。

　結果、縦線はよく見えるけれども、横線がぼやけるなどの症状が出る。

《正乱視の場合はメガネで矯正できる！が、メガネで矯正した時には生活空間が歪んで見えたりすることもある。必要性の見極めが重要！》

　　　　<　不正乱視　>

　角膜の表面に不規則なでこぼこが生じたり歪みが生じたりすることで、ピントが合いにくくなっている乱視。片目で見ると、ものが何重にもぶれて見えることが多くある。

　原因として、外部からの衝撃で角膜が傷ついたり、角膜に炎症が起きたりすることで起こる。角膜を保護しているいわゆる〈目やに〉に含まれる〈ムチン〉が充分供給されないドライアイなり、不正乱視になりやすい。

【　不正乱視が深刻な場合は、ハードコンタクトレンズで矯正、

　角膜の表面が均一でないため、眼鏡やソフトコンタクトレンズでは見え方の矯正不能。多くの場合、ハードコンタクトレンズで矯正する。硬いコンタクトレンズと、角膜との間を満たす涙によって、でこぼこをカバーする。不正乱視が深刻でハードコンタクトレンズでも矯正ができないときは、手術が行われることなどもある。

】

《角膜に問題があり不正乱視になった時には、虹視症にもなる。夜間に見えずらさを感じたり、夜の運転が苦手になったりもする。》

　　　<　子供の乱視　>

【　子どもの場合、弱視につながるような強い乱視では、すぐに矯正するべき。それほど強くない乱視であっても、文字を正確に把握できないようであれば、学童期に入った段階で矯正が勧められる。】